やなせななブログ

シンガーソングライター・やなせななのブログです。

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セルフライナーノーツ・その6 F村の猫

やなせなな5th Album『夜が明けるよ』のセルフライナーノーツ。
6回目です。

Tr.5 F村の猫

ミュージシャンから「良い曲ですね」と言っていただけること最も多いのが、この曲です。
また、ライターの印南敦史さんいわく、わたしらしい声の良さが最も出ている歌、とのこと。
うふふ。素直にうれしいですね。
ありがとうございます。


アレンジャーのミムラシンゴさんが、カリンバをわざわざ取り寄せて、演奏してくださったこの曲は
わたしが大好きな「猫」が主人公です。
わたしの家にもぎんじろうとこゆきという2匹の猫がいるので、ふたりを観察し

 首をかしげてみせたよ

という、猫がよくするしぐさを歌の最初の方にわざと使い、
聞き手が想像する主語を、人から猫へ入れ替えることで、この歌の世界へぐっと引き込もうとしているのですよ。
そして、猫の目線になって歌っているので、むずかしいことはあまりわかっていない、という歌詞になっています。

 ここは すごくいいところさ

なんて、わざと稚拙な言い回しを使ったり
「指先のにおい」や「やさしい声」を恋しがったりする
それらはぎんじろうとこゆきとの生活の中から見つけた表現でした。



実はこの曲、
当初は全く別の詞がついていました。
離れ離れになった母娘と、海辺の町の物語。
でも
どうしてもまとまり切らず
歌詞をボツにしたのです。

ボツ。
この選択もまた、勇気が要るものです。

作詞も作曲も
一定の時間をかけますし
題材を選び、形にするために、想いも込めます。情熱も必要になります。
この曲に乗せた歌詞も、できれば完成させたかったのですが
自分の中で物語の登場人物が抱く、奥の奥の心情を描ききれなかった。
そうなると、風景もリアリティに欠ける描写になり
どこかで聞いたようなフレーズが挟まり始め
ほんとうに表現したいことから離れてしまう。
ダメだな、と判断。

とはいえ、海辺の母娘の背中は
これからも追いかけます。
またいつかきっと
別のうたとして完成できる日が来るから
ばいばい

というわけで
一旦完成させてから、ダメ、と自ら判断しなくてはならないのは、つらいのですが
でも、この「ボツ」を受け止めるジャッジも、重要なので
さて、残った曲はどんな風景のために生まれてきたのかな
と考えつつ、しばらく寝かせていました。

そこで
まだ曲がついていなかった「F村の猫」の歌詞とお見合いをさせたところ
するするっと吸い込まれるようにメロディと歌詞が合致し
あっと言う間に完成したのです。


そしてこの曲で何を表現したかったのか
というと
それは、東日本大震災後の、福島県の問題でした。
だから「F村」なのです。
収録曲の中で最も重いテーマを込めた作品といえるでしょう。

だからこそ
かわいいアレンジが良かったし
無理をしない声で唄う必要がありました。

叫ぶことだけが表現ではないし
戦いを挑むことだけが正しいわけでもないと思っています。
でも、それでも考え続けてしまうし
自分にできる形で向き合った歌を作りたかった。

生きることは、かなしいこと
生きることは、どうしようもなくさみしいこと
それでも
報われることのないいとおしさが湧きあがって来ることを
押さえることなどできない と

そんな感情を見つめることで
立ち止まり、考えることができるものもあるのではないか、と思っています。

その上で
なんだろう、この猫の歌、せつなくていいな、と感じていただけると
それだけでうれしいのです。

かわいい猫と共に
わたしのテーマに縛られず
どこにでも飛んで行って欲しい
そんな曲です。



「F村の猫」が収録されているアルバム『夜が明けるよ』発売記念ライブの情報も含めて、スケジュールページに随時アップしておりますので、是非お越しください!!!
このあとは、函館、大阪、東京、宇都宮、白石などがく決定しています(*^^)v


そして「F村の猫」は
CD特設ページの試聴コーナー(コチラ)で一部をお聞きいただけるほか
ダイジェスト映像でも一部流れますので、ぜひぜひ聞いてくださいね♪

映像を制作してくださったタイムリーの眞井さんも猫がお好きだそうで
この部分にはかなりのこだわりを持って取り組んでくださったそうです(*^^)v


そしてアルバム全部聞いてみたい!という方は、CD『夜が明けるよ』(DDCZ-2103)をご購入いただけるとうれしいです。
amazonなどのwebショップでお取り寄せができるほか
全国のCDショップどちらからでも、時間はかかりますが、お取り寄せは可能です。
また、iTune Storeなどで、単曲ダウンロードもできますので、ぜひぜひお聞きください。

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