やなせななブログ

シンガーソングライター・やなせななのブログです。

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まけないタオル配布ツアーin宮城・その6

(※その1その2その3その4その5のつづき)

少林寺さまの保育所でのコンサートの後
今度は同じ気仙沼市内の小泉中学校へ向いました。途中は、津波の被害が色濃く残る場所を走ります。眼を覆いたくなるような景色を、否が応でも見なければなりません。
めちゃくちゃに壊されてしまった町の向こうには
太陽に照らされて輝く青い海が見えました。
とても美しい
海が。


到着した小泉中学校は、避難所になっていました。
でも、わたしたちが着いたのはお昼前で、ほとんどの人はお留守です。
残っていたのは、おばあちゃん数人と、ほんの少しの若い人。
どうやら皆さん、体育館での生活に疲れがたまっておられるようです。
大きな避難所なので、慰問コンサートも頻繁にあるようで、「音」の押し付けもどうなのかなと考えてしまったり。

こんなとき
何をうたえばいいんだろう―
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わたしは声に空気をたくさん送って
風のようなうたを心がけました。
ここで自分に届けることができるのは
どこかに的を定めて
さあ聞いてくださいよ、と主張するような歌ではないような気がして。

すうっと通り過ぎてゆくように
決して誰かの心の負担にならないように
できるだけやわらかく
できるだけやさしく―


終演後
一度もこちらを見ないままの若い女の人が
化粧をする手を止めて
遠くから
一度だけ
拍手をしてくれたのが見えました。

聞いていてくれたんだ―
やっぱり
うたってよかったのかもしれないな、と思えた瞬間でした。

コンサート後、三部さんと共にタオルを配布させていただくと
「孫の名前を書いて、サインしてほしい」
とおっしゃるおばあちゃんたちがいました。
「わたしは別にいいんんだよ。こうなっても。ただ…孫がかわいそうでね」
そう繰り返すのです。
何て声をかけていいのかわかりません。
そうですか、と
わたしはただただ頷きながら
お孫さんの名前を書いて
固く固く握手をしました。



ここから再び移動して
今度は市内の仙翁寺さまへ行きました。
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大変美しいお寺。こちらも避難所になっています。
でも、昼間はやはり人が出払っていて少なく、本堂で眠っている方もありました。わたしたちが来たことで、起こしてしまったのですから、音は出しづらい雰囲気です。
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このタイミングでコンサート、だなんて。
わたしがやろうとしていることは、ひどく傲慢な行為になりそうで、心が揺れます。
ですから今度は
御本尊に向かってお祈りする気持ちで
歌いました。
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それでも最後まで聞いてくださった方がいたのです。
感謝の気持ちと、タオルをお渡しして帰りました。


その後は、再び車で移動。
この日の最終地は、清涼院さまです。
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こちらもまた避難所で、曹洞宗シャンティ国際ボランティア会の本拠地にもなっています。
全国から大勢の人々がやって来て、ボランティア活動を行って来られたとのこと。

地元の人たちも、ここで避難生活を送りながら結束を固めておられるようでした。
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何と言うのか、活気があります。
誰もがのびのびしているというか、セカセカしていないので、活気はあるけどのんびりしています。
「ここは、こーゆー感じだから」
と、地元のサーファーみたいな兄ちゃんに言われました。


自分自身も疲れが出て来た時でしたが
ここにいる皆さんはイキイキしておられたので
気合いを入れ直し
夕刻のコンサートに臨みます。
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身動きひとつしない男性
静かに聞いている子ども
涙を流す人々―

何か得体のしれない力に背中を押されて
力が体中にみなぎり
いつしかわたしは必死でした。
何かに応えようとして
でも
その何かが何であるのかは
わからないまま。


終演後
たくさんの人が話しかけて下さいました。

ある男性は、手渡したまけないタオルに
「千鳥丸って書いてください」
とおっしゃっいました。
そしてぽつり。
「その船、もうないんだけどなあ」

津波で全てを失った漁師さんなのでしょう。
避難所生活を続けながらも、ずっと失くした船のことを考えておられるのですね。
涙が出そうでしたが
わたしは平静を装って、笑顔で「千鳥丸さんへ」と書きました。
その人は
とっても
うれしそうでした。


他にもおおぜいの人が話しかけてくださったので
ちょこちょことタオルにサインをしながらおしゃべり。

最後はやっぱりみんなで記念写真です。
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まけないぞー!


この日
石巻から
音響のエンジニアである内海さんが
一日わたしたちに同行して下さいました。
気仙沼保育所、小泉中学校、仙翁寺、清涼院。
ずっとPAをして下さったのです。

別れ際に
「死にぞこなって良かったなツアーでした」
と言って、にっこり。
そのセリフに、わたしが泣いてしまったのは言うまでもありません。

内海さん
このご恩は
絶対忘れないからね。
だから
これからも
死にぞこなっていてください。
また会う日まで。
ね。



楽しかった夜
ご住職一家の飾らないやさしさに触れ
感動して
そしてまためちゃくちゃ楽しくなって
やなせはこの夜、皆さんと飲んで食べて語って笑って
今回の旅の中で、最も酔っ払いました。
アカペラで演歌を歌っちゃうほどに。
ひー。

でも
でもね
楽しかったのです。
とっても。
ああ
ここに来てよかったなあと心から思いました。
笑った笑った
いっぱい笑ったな。

わたし
なんで歌っているんでしょうかね。
なんで尼さんやってるんでしょうか。
どうしてここにいるのでしょう。
なにがしあわせなんでしょう。

わからない。
これ以上頭を使ったって
わからないけど
わたしはひとが好きです。
だからね、笑った笑った。
ここに来て
とにかくよかった。
よかったなあ。

ありがとうございました。


この日の夜風はほんとうに涼やかで
ぐっすり眠ることができ
朝はさわやかな目覚め。
二日酔いもなく
笑顔で皆さんとお別れしました。

たった一晩のご縁
でも
忘れられない想い出です。

いつかまた
必ずこの地を踏むことを誓って

合掌!(*^人^*)




さてさて
今度は海辺から離れて
内陸へ移動です。









こんなところにも参加してみました(*^▽^*)
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